贈る言葉
こんにちはてにょです。
TwitterやらFacebookのタイムラインを見てるとやたらと『君の名は。』を見た旨の書き込みが目立ちます。
自分の行動を逐一報告できるのがSNSの長所なので、別にそれについてどうこう言うつもりはありません。
僕もでっかいうんこが出た的な書き込みをTwitterにしたくなるときがありますし。
ただ、ただですね…
ふんわりとした感想多くない?
やれ「感動した」だ「泣けた」だ「こんな恋がしたかった」だ何に対しての感想なのかわからない。
お前恋空見たときも「こんな素敵な恋がしたい」とかほざいてたじゃねーかと。
こういう感想は極限までネタバレを抑えた上でその映画を見たくなるような感想を書き込まなくてはいけないと思うのです。
映画を見たくなるような感想を書き込む
↓
映画の興行収入が上がる
↓
流行る
↓
合コンとかで共通の話題が出来る
↓
ゴールイン
優しい世界ですね。
そこで今回は私てにょが正しい映画の感想の書き方のお手本を今流行りの君の名は。で書いていこうと思います。
1ミリたりとも君の名は。は見てませんし手がかりは泣けて感動できるくらいしかヒントはありませんが、クックパッドを一切見ずに親子丼を作り上げるという快挙を成し遂げた僕なら大丈夫でしょう。
ちなみに、親子丼はしょっぱ過ぎて残しました。鶏農家の皆さんごめんなさい。
親子丼っていうより塩分の塊だったね。あれは。
さてそんなこんなで1ミリも見てないのに君の名は。レビューやっていきます。
アメリカはアリゾナ州の離れにとあるのどかな村がありました。
村は決して豊かではありませんでしたが互いに助け合い、畑で育てた野菜を町に売ることである程度の生計を立てていました。
そんな村の鶏農家のせがれのジョニーは稼業を継ぐのが嫌で常に反発していました。
その日もジョニーは父の家族の手伝いをしたくなく村をブラついていたら、道端に人が倒れているのを見つけました。
年の頃は18歳。村一番の才色兼備とされるキャシーよりも綺麗な娘にジョニーは少しドキリとしましたが、すぐに我に返り娘を揺り起こしました。
「ヘイ、そこの素敵なお嬢さん、こんなところで寝てたら目玉焼きになっちまうぜ。」
劇場内では笑いが起きていました。
鶏農家特有のアメリカンジョークなんだと思いますが、戸田奈津子さんの翻訳がうまくいっておらず僕にはよくわかりませんでした。
そんなこんなで目を覚ました行き倒れの娘。
ジョニーと歳が近いこともありすぐに打ち解ける二人。
ジョニーが思い出したかのように
「僕はジョニー。君は?」と問うと娘は「私……自分の名前を忘れてしまったの。」
ここでタイトルの『君の名は。』のロゴがババーン!と出てきてオープニングである海援隊の贈る言葉が流れます。
のどかな風景を散歩する二人の映像と海援隊の贈る言葉はこれでもかというくらいマッチしており内容への期待が高まります。
オープニングが明け、流石に呼ぶ名前が無くては困るということで便宜的に娘を道子と呼ぶことにしたジョニー。
道に倒れていたから道子とはあまりに安直すぎるのではと思いましたが、アメリカではこれが普通のようです。
道子との奇妙な鶏農家での共同生活が始まります。
道子は気立てもよく家の手伝いもよくしてくれたので家族と道子が打ち解けるのにそう時間はかかりませんでした。
ただ、道子が時折見せる何かに怯える様子と物憂げな表情はどこかジョニーを不安にさせていました。
そんな中事件は起こります。
元来ジョニーの家は大きくなく、道子のベッドは無かったので鶏小屋で寝ていたのですが、夜中に鶏たちの激しい鳴き声が。
慌ててジョニーが駆けつけると2mはあろうかという巨漢が道子が迫っていました。
ここからは序盤ののどかな田園風景とは打って変わりジョニーが2mの巨漢相手に大立ち回りを始めます。
普通の鶏農家のせがれと大男のCGを一切使わないアクロバティックな死闘は圧巻でした。
あまりに激しくてADが3人死んだそうです。
辛勝という形でなんとか大男を退けたジョニーの元に老人が訪れました。
老人のモハドが言うには道子は特別な民族の末裔で、エジプトにある台座に道子を載せ、道子が自らの本名を言うことでなんでも願いが一つ叶うというのです。
「奇跡の力を求め、これまで数多くの悪党が道子を狙ってきた。世界を壊したくないから道子は自分の本当の名を記憶の奥底にしまってしまったのじゃ。」
「それなら俺がすることはただ一つだ。道子が狙われない生活を過ごす為に俺が台座をぶっ壊す。」
こうしてジョニーと道子はモハドのガイドでエジプトに旅立ったのでした。
別にエジプト旅行に道子はいらなくね? とか思ったのですが、口に出すのは野暮ってものでしょう。
----中略----
ついにピラミッド内部の台座の前に辿り着いたジョニーと道子。
悪の組織の妨害でジョニーは満身創痍です。
最後の幹部まで倒し、後は悪の組織のボスのみ。
そして悪の組織『スフィンクスの翼』のボスはジョニー達に背を向け台座に座っていました。
「ついにここまでたどり着いたぜ。スフィンクスの翼の大将……いや、モハドさんよ!!」
そう、あらゆる手段を使い道子を連れ去ろうとしたスフィンクスの翼のボスは旅の途中で数々の助言を与え旅を導いてきたけど途中ピラミッド内の落とし穴にハマり転落死したと思われていた老人モハドだったのです。
モハドの切ない願いは是非映画館で確認してください。
モハドの哀しい過去に映画館はすすり泣く声もそこらで上がってました。
改造手術を施し肉体操作で若返ったモハドとジョニーの最後の戦いが始まりました。
最後の戦いというだけあってワイヤーアクションもCGも使わないモハドとジョニーの殺陣は大迫力でした。
リアリティを追求するあまりカメラマンが5人死んだそうです。
激しい戦いに耐え切れず、崩壊を始めるピラミッド。
ジョニーとモハドの激闘の余波で道子は重傷を負ってしまいます。
このままでは願いが叶わないと狼狽するモハド。その一瞬の隙を突きジョニーがモハドにとどめを刺します。
崩壊が止まらないピラミッド。止めどなく道子の腹部から流れ出る血。
道子を救う為にジョニーは賭けに出ます。
「君の本名をこの台座で言おう。願い事は僕が決める。大丈夫。必ず君を救うよ。」
「でも私、本名を……」
「全部僕に任せて。」
そう、ジョニーはピラミッド内の壁画で道子の真の名を見つけていたのです。
「いいかい。君の名はーーー」
舞台は変わって最初ののどかな村。
エジプトでの冒険を忘れたジョニーは何か足りないものを感じつつ鶏農家で親の手伝いをしていました。
そんな中、1人の来訪者がジョニーの家を訪ねました。
彼女の名は………
ここでエンディングの贈る言葉(FLOWバージョン)が流れ映画が終わりました。
エンディングでは観客全員スタンディングオベーションで、贈る言葉を隣の知らない観客と肩を組んで大熱唱してました。
続編があるのではないかという声もありますが、逆に蛇足になってしまうのでこれで終了した方がいいような気がしました。
1ミリも見てないのに君の名は。レビューいかがでしたでしょうか。
レビュー内容と実際の映画の内容の相違についてのクレームは一切受け付けません。
とりあえず君の名は。誰かと見に行きたいです。